芸術の都としても知られるパリ。
ルーブル美術館を始め、とにかく桁違いの美術館を沢山擁する都市です。
まだ記事にしてないけど、オルセーやギメ美術館も外せない。
パリ記事では何度か書いてることですが
ただしエッフェル塔は並ぶ必要はないと思う。エッフェル塔はパリという街の風景に入ってるところに価値があるのであって、それ自体は近くに行っても鉄の塔という感じなので、時間が限られてる観光客が行ってるのを見ると、他をオススメしたくなっちゃう。
とにかく絶対行くべきはルーブル 。次はパリではないですが郊外のヴェルサイユ宮殿。オペラ座ガルニエ宮でバレエも見てほしい!(私がいた頃は、クラシック演目はバスティーユの方で多くなって、ガルニエではバレエ観賞に馴染みのない方にはちょっとわかりづらいかもしれないモダンな演目が多くなってたのですが、今チェックするとジゼルという超ベタなクラシックやってるみたい!)
規模が大きいので1度行ったくらいじゃ済まないし、ベタなところを行ってるだけでも延々と終わらないのがパリのすごいところなんです。
時々、「普通の観光名所には行きたくない」という人がいますが、それはもったいないだけなので素直にベタに観光しましょう。
という感じなのですが、中にはパリ大好きすぎて10回以上来てて、有名どころはもう何度も何度も見たという方や、いや住んでるし、って方に、私が行った「そこまで有名じゃないけど、なかなか面白かった」と思うミュゼやギャラリーをご紹介したいと思います。
ガリエラ美術館 服飾系美術館!(2020年に再開予定)
最初にご紹介したいのは、このパリ市立ガリエラ美術館です。
パリといえばファッションの発信地としても有名ですが、その服飾関係の美術館。ファッションに興味のある方はもちろん、歴史的なものを見るのがお好きに方にとっても服飾に特化した博物館として楽しめます。
ただ、常設展はやってないようで、
現在、公式サイトを見ても、拡張改修工事のため、閉鎖中で2020年に再開予定と書かれていますが、何月とかは書かれていません。
なので、今月パリに行くよ!という方にはごめんなさい、なのですが、こういうところもあるということで書かせてください。
ガリエラ公爵夫人により建設
この建物はガリエラ宮と呼ばれていて、イタリア貴族のガリエラ公爵の夫人が公爵の死後、遺産を受け継いだ後、美術品の収蔵のため、土地の一部に美術館を建設することを決めたところから話は始まります。
公証人のミスによりフランスへの寄贈のつもりがパリ市への寄付になってしまったそうなのですが、とりあえず1879年に建築が始まり、1889年に夫人の死後、完成の運びとなりました。
2017年、歌姫Dalidaの衣装展を見に行きました。
企画展というのは色々ですが、私が行った時は、
Dalidaという50年代後半〜80年代まで活躍したフランスの歌手のステージ衣装などを展示する企画展でした。
実は、その企画展のこと知らなくて、マリー=アントワネットのコルセットとか見られる、と聞いたので行ったのですが、行ってみたら列ができていて、Dalidaの衣装を見たくてきた人たちのための展示になってることがわかりました。
そしてなぜか(同行したフランス人曰く)いつもなら見られるはずの時系列的な服飾の展示は見られなくて、完全にDalidaの衣装展示でした。
なので、ちょっと期待していた展示が見られなかったのですが、60年代から70年代の世界的に活躍した歌手の衣装、ということで、そこはフランスの服飾ブランドが一番輝いてた時代のオートクチュールが色々見られるということですから、楽しんで見ることができました。
中のコルセット的な下着の展示から、各ブランドのデザイナーが手掛けた豪華衣装までかなりの数、展示されていました。
日中ドレスからイブニングドレスなど。
このへんはディオールとかイブサンローランとかフランスが誇るブランドのオートクチュールが並びます。今見ても、最先端モード感あるなあ。
70年代〜80年代のステージ衣装の変化とか。
Dalidaは1987年、自ら命を絶ってしまいました。
これは2017年の展示で、彼女の没後30年、その人生が映画化されるということで企画展があったみたいです。
展示の見学の後、ベンチに座って休憩するのも素敵な場所です。
クリュニー中世美術館
国立中世美術館です。中世の絵画、彫刻、宝飾品、ステンドグラス、タペストリー、家具などが展示されています。
中世〜近世の色が強く残るクリュニー館
こののクリュニー館は13世紀にクリュニー修道院長の別邸として建てられ、15世紀末にクリュニー修道院長ジャック・ダンボワーズにより全面的に修復・改装されたものだそう。
1832年に会計検査院の主任評定官で中世美術工芸の愛好家でもあったアレクサンドル・デュ・ソムラールがクリュニー館の一部に居を構え、収集した作品をここに収蔵し、彼の死後、1843年に国がクリュニー館をコレクションと共に買い取ったことで現在のように美術館として使われるようになりました。
ステンドグラスが秀逸。
ここのステンドグラスの収蔵数はフランスでも一番だそうで、12世紀から16世紀までの230点が展示されています。
展示された部屋は暗く、静寂の中、煌くステンドグラスを見て回っていると、まるで当時にいるかのような感覚に見舞われました。
連作タペストリー 「貴婦人と一角獣」(15世紀末)
これは15世紀末にフランドル地方で織られたという6枚のタペストリー で、テーマは「味覚」、「聴覚」、「視覚」、「嗅覚」、「触覚」、「我が唯一つの望み」(A mon seul désir)という6つの感覚と言われてます。
これらのタペストリー が展示された部屋も、光によるダメージを避けるため暗く、真ん中で座るようにして皆が静かに眺めている感じでした。
どこか厳かな雰囲気のする部屋でしたね。
この連作は長らく門外不出とされていたそうですが、2013年に日本にも貸し出され、東京や大阪で展示されたそうです。
でも、しばらくはなかなかないでしょうね。
歴史芸術博物館
これはパリの郊外にあるサン=ドニという地域にある博物館です。なので、正直パリに短期間で観光に来てる方にお勧めするわけではないのですが、在住の方や、長めに滞在されてる方に。
カルメル修道院として17世紀に建てられたところですが、現在は博物館となっています。コレクションはカルメル修道院の歴史の他に、サン=デニ市の考古学発掘チームが発見した中世の遺物のコーナーなどがあり、それがとても面白かったのです。
実はもう2年半前なので、美術館の名前をしっかり記憶していなく、この写真でわかると思ってたのですが、難航しました(笑)
Justice de paixって、英語だとJustice of peaceですからね…
私が面白いと思ったのは、やはり中世〜近世の一般の人々のものだったと思われる靴や台所用具、ナイフなどで、実はこういうのってなかなか展示されてるところ、ないんですよね。
王侯貴族のものは結構見ることができますが、意外と一般人の生活を感じられる展示って珍しいので、そういう意味で、ここが印象に残っています。
Centre Wallonie-Bruxelles ポンピドゥーセンター近くのギャラリー
パリで現代アートといえば、ポンピドゥーセンターに行かれる方は多いと思いますが、今回はそのポンピドゥーセンターの近くのギャラリーというべきか?小さい展示場に行った時の写真を共有します。
入り口はこんな感じ。
ほんとポンピドゥーがすぐのところにあり、ここはこんな風に普通に入り口があるだけなので、目立たないのですが、
その時やってる企画展が表示されてると思います。
入場料に関しては企画展によると思いますが、大人で5€くらいでは…
この時はストリートアーティストの展示会をしていました。時として公共の建物に勝手に描かれた「落書き」の中に、これは「作品」じゃん、というものを見たことありませんか?
この展示会では、そういうところから始まったような新進気鋭のアーティストの、前衛的な画法やセンスの光る作品が集められていました。
こちらの作品の人などは、インスタに作品を色々あげてるみたい
ちなみに、パリに少し慣れると、こういったトーンのアフリカ的なアートに馴染むというか、アフリカ的なところを感じるようになると思います。
「ストリートアート」的なところと、アフリカ文化が切り離せないのがパリだったりブリュッセルだったりすると思います。
帰り道。
古い建物ですが、少し裏路地的な雰囲気。
こういうところを歩くのも、少し王道の観光地から外れてる感じがして、また違う気分で歩けるのではないでしょうか?
いかがでしたでしょうか。
無数にある美術館やギャラリーの一部でしかありませんが、超有名どころをはずしても、行くところに尽きないパリ。
やはり改めて観光大都市としての魅力を感じてしまいます。

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