美術館と言えば?
ルーブル美術館。
世界一有名ですよね。そしてそれがパリにあることも、どんなに芸術などに興味がない人でもご存知でしょう。

ルーブルはもう大きいなんてもんじゃなく、その収蔵品数もモナリザを始めとしたルネサンス期や、ミロのヴィーナスなど古代などありとあらゆる時期の広範な地域の美術品が納められていますが、
実は1848年以降の絵画はないんです。
19世紀後半といえばモネやシスレー、セザンヌやルノワールなど印象派と呼ばれる画が盛んになった時代で、これはルネサンスと同じくらい、美術史における大きな流れの変革ですよね。
では、その時代の作品を見るにはどこに行けば?
まず行くべきは、セーヌ川を挟んでルーブルの向かいにある

オルセー美術館ですね!
この記事を書いている2020年5月現在はコロナのため、もちろん閉館してますが、早くパリに行ける日を願って。
オルセーの近代美術館としての歴史は意外と浅い。
オルセーは19世紀の絵画を専門とした美術館として1986年に誕生しました。
1986年って意外と最近ですね(私もすでに生まれて小学生だったし!)。

確かにこれは、ヨーロッパでよく見かけるタイプの天井が丸く吹き抜けになってる駅。
この時計なんかもまさに駅!

このクラシックな駅舎を19世紀美術専門の美術館に変えてしまうっていう発想がオシャレ!
パリには駅だったレストランとかもありますが、そういう大胆な転換が良いな〜と思います。
ここは元々ナポレオンが外務省を作る計画で1810年にオルセー宮として建てられたのが計画変更で、1階を国務院、2階部分が会計院として使われていたところで、1871年に一旦、パリ・コミューンの中での放火で焼失しています。
その後しばらく放置されていたのが1900年のパリ万博に合わせ、オルセー駅として再建された建物なのです。
オルセー美術館の周辺も、ターミナル駅だった名残を感じますね。



印象派とか別に興味ないなあ〜、なんて方も、この建物を見るだけでも来る価値ありですよ!
大きいぞ、オルセー
パリ・オルレアン鉄道のターミナル駅だった時の構造はそのままで、真ん中は吹き抜け、そして端に各コレクションの部屋が各階に分けて配置されてます。



1階部分は自由の女神像から始まって、通路に彫刻が色々配置されています。


ルーブルは桁違いなので置いといて、オルセーもかなり広いしコレクション数も多数!日本の美術館とは違い、数時間じっくり見てまわっても見終わることはできません。

なので長めに時間取ることをお勧めしますが、時間が限られてる場合は計画的に…
クラシックなスタイルが多い1階
とりあえず、私が2019年8月に撮ってきた、コレクションの一部をご紹介します!
(なぜかそれ以前に行った時の写真が見つからず…)

吹き抜けの両脇に画家や流派によって部屋が分かれている感じ。
ミレー 「落穂拾い」
「落穂拾い」で知られるミレー。

これが、その「落穂拾い」。学校の美術や歴史の教科書などで見たことある人多いのでは。

ミレーは農家に生まれたので、農民を描いたものが多いですね。

こちらは晩年の四季を描いた一連の作品の中の「春」。上の写実的なタッチから少し印象画っぽい感じになってる。


オノレ・ドーミエ
打って変わって風刺画などで知られるドーミエです。ゴッホに強く影響したと言われてます。
こちらは当時の政治家などの著名人の彫刻。フランスの風刺画(画じゃないけど)って感じ!

この作品はモリエールの喜劇、「スカパンの悪巧み」から。

オクターヴ・タサエール

ギュスターヴ・クールベ
写実主義を主導した画家。それまでの聖書を主題とした画などより、実際に見たものを描く、という運動を率いた人で、後の印象派やキュビズムの画家にも大きく影響しました。

このエトルタの崖はモネの作品が有名ですが、クールベも「エトルタの崖、嵐の後」と描いてます。


人物画も。

アンリ・ファンタン=ラトゥール
人物画や静物画の多い画家ですが、肖像画にその性格も反映させているとして評価を受けていたそうです。


アレクサンドル・カバネル
クラシックな手法の画家。当時の印象派の画家たちとは対立していたとか。

アモリー=デュバル

エドガー・ドガ
バレリーナを多く描いたことで知られるドガですが、こういう作品も。

確か、ニューヨークのメトロポリタンにはドガのバレリーナ作品だけのコーナーがあった気がする(間違ってたらすみません。どこかの美術館にそういうコーナーが)
じ、時間が…!ゴッホを求めて上階へ!
実はこの日は確か閉館の2時間くらい前に来たんですね。1階あたりで少し色々見てたら「ヤバイ、もう時間が…!」って焦り始めました。
これまで見てきた作品も素晴らしいのですけど、クラシックな技法の画家が多い1階部分。でもオルセーって印象派とかポスト印象派とか、とにかくもうちょっと19世紀の新しさを見るところのイメージではないですか。
一緒にいた友人と
と決めました。モネとかオランジュリーでも見たので、印象派を飛ばしてポスト印象派へ(笑)
上階はこんな感じになってます。

↓急いでたのでチェックしてない(名前の表示を拡大してもぼやけて読めない涙)のですが、キラキラしたのが貼られてるような技法、どこかクリムトっぽい。

家具の展示とかも。

グズグズしてたらゴッホエリアが終了してしまったので…裏技!(?)
まだ閉館まで30分近くあるし!と思っていたら、…マジか!

もう終わり、の札が立っていて、この部屋に入るのを拒否されてしまいました!
いやいやいや
というわけで裏技使います。
裏技とは…手前の部屋に入り、そこから抜けることです!


というかその手前の部屋も見応えある大作が…でも駆け抜けます。

そしてゴッホエリアに到達!
いきなりめちゃめちゃ混んでます。
というわけでヴィンセント・ヴァン=ゴッホ(フィンセント・ファン・ゴッホ)
日本では「ゴッホ」として知られていますが、ヨーロッパ言語だとvan Goghがセットになってるのでvanを省略するとまず通じないです。
英語だと「ヴァンゴー」に近い発音してますが、オランダ語だとファンホッホに近いとか…ちなみにフランス語だと「ヴァンゴーグ」って感じ…
言わずと知れた、ポスト印象派の代表画家。

そしてすごい人だかりの場所があって…

ゴッホの自画像なんですけど、近づけないの!

マジでここに世界中から人が集まってる感じ(笑)
いろんな言語でブツブツ呟いてます。
で、しばらく離れて、ゴーギャンの方も回ったりしてから戻ってきて、

近づいて見られましたよー


あと、星降る夜もあったんですが、私、東京の国立新美術館でゴッホ展やってた時とニューヨークのMOMAとロンドンのナショナルギャラリーと見てたので、時間もないので写真撮らず。なぜか星降る夜の遠征に出くわすんですよね…(東京のは目当てで見に行ったのですが)。
でも今思うと、ホームにある姿をちゃんと撮っておけば良かった気もする。
ポール・ゴーギャン
さて、ポスト印象派のもう1人の大画家、ゴーギャンです。ちなみにこの2人はアルルで9週間ほど一緒に暮らしたこともあるけど、仲が悪くなっちゃってゴーギャンは家を出たそうです。
タヒチ(フランスの海外県)に魅せられたゴーギャン。

こちらはゴーギャンがタヒチに滞在していた時に建てた「快楽の家(Maison du jouir)」のドアを装飾していた木枠。

美術館の周辺を歩く
セーヌ川を挟んでルーブルとオルセーがあるこのあたりは、パリの街並みの中でも私が個人的に一番「花の都…!」と唸ってしまう場所です。

20分ほど歩くとシャトレーに出ます。


蛇足ですが、当初ナポレオンが外務省にする予定だった場所と書きましたが、フランスの外務省はここから徒歩10分強というご近所で、”Quai d’Orsay (ケ・ドルセー)”と呼ばれるように同じ区画にあります。
↑この映画はまさにタイトルが”Quai d’Orsay”で、ENA(フランスの高級官僚や政治家を生み出す博士課程相当のグランゼコール)を出たての官僚がド・ヴィルパン首相付きになって、あの日本を始め多くの国がアメリカのイラク戦争開戦についた時にフランスは断固として反対した、伝説のスピーチ原稿を生み出した物語です。
残念ながら日本で配給されてないのですが、フランス語ができる方、英語字幕が出るので、英語ができる方にはオススメ!(リージョンBが再生できる機器をお持ちの方)
オランドが在任中に浮気した(多分今も非公式パートナー)ジュリー・ガイエも出ています!







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