パリ旅行でマスト、という場所は沢山あります。
エッフェル塔、凱旋門、ルーブル美術館…パリ市内ではないですがヴェルサイユ宮殿…

私の場合、それはオペラ座のガルニエ宮でした。
あまりにも手前から撮りすぎて全容が見えてない図。
実は私はバレエ鑑賞が趣味で、東京でも海外の有名バレエ団の公演や、世界的スターの客演(日本のバレエ団の公演に参加して主役を踊ったりする)があると大枚をはたいて(私はオーケストラストール、つまり舞台が間近で見られる席じゃないと嫌みたいなこだわりがありました)見にいく生活をしていました。
そんな私にとって、パリのオペラ座ガルニエ宮でバレエを見るのは夢の時間。
次回の五輪が行われるパリですが、パリに行かれる方は、他の名所と共に是非訪れて欲しい場所です。
ちなみにパリ・オペラ座といえば、誰もがこのガルニエ宮の方を想起すると思いますが、実はバスティーユの方にも1980年代終盤に建てられた近代的なオペラ座があります。
実は英国人の知人がパリに来た際にバレエのチケット取ってましたが、その前にお茶飲もうと待ち合わせしててチケット見せてもらったら
「これ!もう一つの方だよ〜!」と慌ててお茶も切り上げて連れて行ったことがありました(笑)
パリのオペラ座はバレエがお勧め
オペラ座なので、もちろんオペラもあり、オペラファンの方には失礼かもしれませんが
と思います。
だってパリオペラ座バレエ団って、ロシアのマリインスキー、ボリショイと並び、世界最高峰のうちの一つです。
対して、私はオペラには全く明るくないのですが、オペラはミラノのスカラ座やウィーン国立歌劇場の方が有名な気がします。
ちなみに同じ席ならバレエの方が基本的に安いです(ただバレエは目で見るものなので、席で全く妥協できないんですけどね…)。バレエの場合、オーケストラストールの中央列で今は演目によると思いますが、大体€120~180くらいじゃないかな。(ちなみにパリオペが日本に公演すると2〜3割増しかつ、ヨーロッパでは1ランク下がる席もS席にまとめられてたりします…^^;)
パリオペは世界最高峰のバレエ団の一つ
そりゃそうです。フランスはバレエ発祥の国ですから。更に近代でチャイコフスキーなどの音楽とともに発展させたのはロシアなので、この二国がトップのバレエ団を擁するのは当然なのです。
もちろん日本人が活躍してきた英国のロイヤルバレエや、他のヨーロッパ諸国、またはアメリカにも一流どころはあり、私はそれらのバレエ団で「プリンシパル(フランス語では星を意味するエトワール)」と呼ばれる最高のタイトルを持つ人たちの差はバレエ団同士でそんなにない、…
ここはバレエ鑑賞好き(でもここ数年見てない…)の私が語ってしまうところなので興味ある方のみ読んでください(笑)
....→クリックで続きを読む
というのは本当にこういう超トップのダンサーたちは、引き抜きで結構移動したりもするからです。
伝説レベルとも言われるシルヴィ・ギエムも生え抜き(付属の国立バレエ学校から)のパリオペのエトワールでしたが、フリーとして英国ロイヤルバレエでプリンシパルとして踊るようになったんですね。
引き抜きとはちょっと違いますが、冷戦時代はミハイル・バリシニコフっていうキーロフ(現マリインスキー)のトップスターだった人がカナダ公演中にアメリカに亡命を図って成功し、アメリカンバレエシアター(ABT)に入りました(この人は後にSEX AND THE CITYでサラ=ジェシカ・パーカーの相手役として俳優をこなしますが、ABTで研修生やってたサラジェシカからすると天井人過ぎて…!と語るようなすんごい人です)。
ちなみに現在もそういうことは多く、特にロイヤルは結構集めます。(ロンドンはロシアからの公演も多いのだけど、そこでロンドンの金が動くのか?って思います。私が心酔するナターリヤ・オシポワなどは、ボリショイ→ミハイロフスキーでロンドンで公演し、おはこのドンキで会場総立ち大喝采で、私もその1人でしたが直後にロイヤルに移籍のニュースが笑)
ロイヤルは高田茜さんが何年か前に何段階か飛ばしでプリンシパルになったことで話題になりましたが、彼女をはじめ(コヴェントガーデンでくるみの金平糖、オネーギンのオルガ見ましたよ〜!他にもいくつかソリストで踊ってるのも含め。素晴らしかったー)マジでこのレベルのヨーロッパのカンパニーに入ってデビュー(主役を踊ること)できる日本人ってえげつないです、技術力と丁寧さが。
私はバレエを踊れる体に生まれなかったので想像するのみですが、丁寧なステップとか、ポーズにためを入れて1秒長いとか、めちゃくちゃ筋力と体幹の強さが必要だと思うんですよ。そういうのが全般日本人ダンサーは素晴らしいなと自慢したいような気持ちで見ています。
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あ、話がそれた。いかんいかん。
とりあえず私が思うパリオペの素晴らしさとは
という点です。とりあえず、まずはガルニエ宮を私のカメラロールから探してきたのを逐一載せたいと思います。
ネオバロック様式の極致!どこに目を留めても一分の隙もない!
もうね、言葉はいらない。私のiPhone 4sか6sで撮ってきた様々な時期の写真をご覧ください。
7月のソワレの時。
まずは、この数年後パリに住むことになるとは思ってなかった2013年、留学先のイングランドから来た時、7月です。ソワレ(夜の部)を見にきたのですが(ラ・シルフィード)ヨーロッパの夏は日が長いので18時ごろですが明るいですね。
ヨーロッパの街ではどこでも楽器演奏が見られますが、アップライトのピアノが出て演奏があるのはさすがパリオペ。
最近ではマクロンが打ち出した彼らの特別年金(フランスの国立バレエ団のダンサーは特別公務員のような存在で42歳から貰えるようになっている)の改革に抗議して、この皆が座ってるところで白鳥の群舞がいきなり始まったり。
こういうところはね、ほんとパリオペは発想というかセンスというか、違う。
いきなり予定されてるわけでなく始まったりするんですよ。
そしてこれが中に入ったところ。
因みに、私(黒い服)、我ながらさすがにドレスアップしすぎだなと思います(笑)実はこの服は留学してた大学(院)でサマーボールというパーティがあって、そのためのものだったんですが、その直後だったのでパリオペに気合が入り過ぎて着てしまいました。実際はオフィスカジュアルくらいの服でも全然OKなんですよ。
もうどこもかしこも…!
そして観客席へ。450席あり、最上階では立見スタンドもありますが、私はせっかくの限られた時間、そして2度と同じものを見られない(同じ演目でもダンサーも違ってくる、全員同じダンサーでも人間ですよ、同じじゃない。オーケストラだって。まして年が違えば全く違います)のに豆粒でしか見えない席で見るというのはヒジョーーーーーーに勿体ないと思うんです!なので1階席。
この緞帳を囲むところの装飾もヴェルサイユ宮殿と張ると私は思うんですよ。
そしてこれ!シャガールの天井画!
この一緒に行った友人とはロンドンのロイヤルオペラハウスにも何度か一緒に行ったのですが、私がこのパリオペに興奮して「すごくない?!このネオバロックの全てが注ぎ込まれてる…!どこを見ても…!」と言ったら
「いや…なんかtoo much…ロンドンのロイヤルの方が落ち着く」
って言ってました(笑)
まあわからなくもないかも…
幕間にはシャンパン飲むのが習慣です。10€くらいでしたが値上がりしてるかも?
公演中はもちろんスマホの使用は厳禁です(バックライトがちょっと離れた席の人の邪魔にもなるのでたとえ音鳴らさなくてもダメ)。
でもカーテンコール(この写真はカーテンおりてないけど、もう終わってて挨拶してるところです)では公式に許されてるわけではないけど皆写してるってところがあります…(汗)
左側に入力する内容
右側に入力する内容
終わった頃、これでも22時ごろなんですよ!
7月上旬だったので、ほんとーに日が長いです、ヨーロッパは。その代わり冬はすぐ暗くなります。
2014年12月。より細部の装飾に目がいく
さて、うってかわって冬のオペラ座を。これは2014年の12月ですね。逆にマチネ(昼間の公演)なので明るい、それにしてもこんなに空が青い冬も珍しいかも。
こういう精緻な建築様式だと、何回来ても今まで気づかなかったところが見えたり、見え方が変わったりで、本当に飽きることがありません。
この大階段でいきなり予告などのパフォーマンスが始まったこともあります。
ここで見たわけではないのだけど、パリオペのドキュメンタリー映画かテレビかで、ミテキ・クドーさん(元パリオペのスジェ<ソリスト>で、お父様が日本人。ミテキは漢字だと美笛。お母様は大エトワールと呼ばれたノエラ・ポントワ…いけない、また語り過ぎてる)が、ここでいきなり階段を転がりながら踊るみたいなパフォーマンスをしてるのを見たことがあります。
このホールの天井も見上げると、その完璧さに息を呑んでしまいます。
そしてこのシャガールの絵がはめこまれた、観客席の天井ですが、この時はシャガールの絵よりも周りの装飾が気になってきて、そればっかり写してます(笑)
というのもシャガールは20世紀の画家ですから、当然この絵は後からはめこまれました。
周囲も天使の像がはめこまれていて、シャガールの聖書を描いているのとマッチしていますね。
そしてカーテンコール(何回も書きますが、上演中じゃないですよ!)。この時見たのはLa Source(泉)。
2階、3階はボックス席にもなっています。
一番上は立ち見のスペースもあって、そこだと結構安いので、バレエの細部にはそこまで興味なくて、ガルニエ宮を堪能する目的だと良いかもしれません。
シャガールの天井画もよく見えそうですしね。
道路を隔てたオペラ座。
そして上のドームを写そうと思ったら結構離れないとダメなんですよね(笑)
因みに、これはその数日後に行ったロンドンのロイヤルオペラハウスのホールから2階に上がっていける階段のところです。
パリのガルニエ宮と比べると非常に地味に見えてしまいますが(笑)
でもここは1番行った場所(15回くらいは行ってるなあ…)で、とても愛着があります。英国ロイヤルバレエだけではなく、ロシアからの公演が夏にあったりするからなんです。
2015年12月 大休憩室など隅々まで回ってみる!
さて、またも冬の同じ時期ですが、この時は開演前や、幕間に色々見て回って写真を色々撮っています。
この時はソワレ(夜公演)でした。
あ、そうそう、この前月に同時多発テロが起こったのです。
一気にパリでどこに入るにも空港のセキュリティのように手荷物検査がされるようになった時でした。
大階段、そしてシャガール。
客席。
幕間に、バルコニーのようなところに出てみました。
そのバルコニー部分の天井です。誰だろう…ナポレオン3世?
そしてこの大休憩室!!!!
これはもう、ヴェルサイユ宮殿の鏡の間に入った時くらいの大感動です。世界中でここまで煌びやかな場所はヴェルサイユくらいだと思う。
12月だったのでクリスマスツリーも。
ここでシャンパンを買ったり。
ここの天井部分も、壁の上部に彫刻が施されてるのも、緻密すぎる。
ちなみにこの日は、クラシックではなく、いわゆるコンテンポラリーですね。クリストファー・ウィールドン、ウェイン・マクレガー、そしてピナ・バウシュの作品でした。
このあたりからですね、なぜかパリオペの作品でクラシックはバスティーユでやることが多くなっていきました。(最近はどうかな?)
私はピナ・バウシュは前々から好きで、ウェイン・マクレガーはパリオペのドキュメンタリーで稽古の様子の時に出てきたりしてたのをみて興味があったので、とても楽しみに見に行きました。
が、同行者(特別バレエに興味があるわけじゃないけど、嫌いじゃない的なフランス人)の反応はイマイチ。特にウェイン・マクレガー作品の時の光の演出とかが前衛的過ぎて「ああいう変わったことやればアート、みたいなのが嫌だね」みたいに言ってました(笑)
ちなみに私は、パリオペの白鳥とかも見て、すごく好きですが、クラシックの王道はやっぱりボリショイやマリインスキーの方が痺れ度は高いかもしれない(痺れるっていうか鳥肌が立つんですけどね)。
しかしパリオペのベジャール作品の公演とかめちゃくちゃ痺れるんですよ。あとノートルダム・ド・パリとかね。
もう引退してしまいましたが、私はマリ=アニエス・ジロというダンサーにものすごく痺れて。かなり背が高い人なんです。
でも、彼女はエトワールという最高地位にもかかわらず、クラシック演目だと主役ではないことが多くて、もちろんソロですごく独特な存在感を出してはくるのですが。で、眠りのオーロラではないんですが、リラの精という準主役のような、これまた衣装がオーロラ並みに可憐なチュチュの役を踊ってるのを見た時に…「うーん、可憐さが合わないのか…」と納得してしまいました;;(日本のバレエファンの間でもジロ姐さんとか呼ばれてたしな…)
↓これなどはめちゃくちゃ痺れます。
そのイメージが未だ強いのもあっての個人的見解です。
あと、ちょっと不満だったのは
というのがありました。ロンドンだと主演はもちろん、ある程度のソリストまで日付ごとに発表されてるんですよ。
愛しのマチュー・ガニオ様はいつ出るの〜と悶々とした想いを抱えておりました…
パリはベタに観光するのが1番です
何でこんなこと言うかといえば、「一般的な観光地に行きたくない。もっとパリの地元の人が集まってるようなところ味わいたい」みたいなこと言う人、めちゃ多いじゃないですか。
いや、
と私は言いたい。パリの地元の人ったって色々すぎて何がパリの人の普通とかもないし、そもそも1週間以下の日程で地元の人の生活は味わえません。
そんなことより、もう「や、やっぱりフランスすげーわ」と打ちのめされるような



見ときましょ。その上でブーランジェリーでパン買ったり、タルト買ったりすれば良いですよ。
(ただ、私は個人的にエッフェル塔に昇る必要は感じなかったので上ってません。凱旋門はのぼって、パリの整理された区画が一望できたので良かったけど。エッフェル塔はパリの風景として眺める方がいいと思う。パレ・ド・トーキョーから毎時のキラキラをみるのが綺麗です)
そして、やっぱりこのガルニエ宮で是非!バレエを見る体験をしていただきたいです…!
私、こういうKindle本出しています!(KindleUnlimited対象)
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