パリから1時間弱で行けるヴェルサイユ宮殿。
もうあまりにもベタな観光地ですが、私はパリに来たら、ルーヴルと、そこからセーヌ川沿いにシテ島、サン=ルイ島の方まで、というところと、そしてこのヴェルサイユがマストだと思います。
何年か前にパリに旅行に行って1週間近く滞在してたのにヴェルサイユに行ってないという人がいたんですが、正直ありえんなあと思いました。
もちろんこれからもちょくちょく行くから、どこかのタイミングで行けるのであれば、全然いいと思うんですけど、その人は一生のうちにまたフランスなぞ行くかどうかわからない、という人だったんです。
ううう…
それ、勿体ないですから!
日本にヴェルサイユ宮殿みたいな場所はないですから!!!
エッフェル塔はパリ市内のあらゆるところから見えますから、時々それを眺めてればよろし。
エッフェル塔に昇る暇があったのにヴェルサイユに行かなかった、っていうのはありえない。
私は基本的に、個人主義なので「人それぞれ」と思って生きてますが、本当にそこだけは押し付けたいと思います。
ヴェルサイユ宮殿は好みとか人それぞれとか、そういうのを超越して、行くべきところです!
なので、古い写真(6年前)を引っ張り出してくるのもなんなのですが、今見ても「ヴェルサイユってやっぱスゴイわ」と思ったのでご紹介したいと思います。
ヴェルサイユ宮殿が見えてきた!
パリ市内からヴェルサイユへの行き方は何通りかありますが(後述)、駅から歩くヴェルサイユの街並みは高級な郊外都市という感じです。
宮殿前のアルム広場。この宮殿を作らせた「太陽王」ルイ14世の像があります。
最初の門のところで。いよいよ!という気分になります。
そんなに暑くない7月の日でした。外国からの観光客に加えて地元の子供らしき団体も。
チケット売り場は自動販売機が並んでいてすぐチケットは買えるのですが…
一般のチケットだったので、この列に並ばなきゃなりませんでした!カメラロールの時計を見ると中に入るまで1時間以上並んでます。日によっては2時間並ぶということもあるそうなので、時間が限られた日程ではミュージアムパスを買うか、ツアーを使う方がオススメです。
1時間以上の列に並んでいよいよ入場!
あちらに見えるのが黄金の門。ありし日は、あそこから宮殿内に入っていたんですね。
入館して、すぐ見えるというか覗けるのが、こちらの王室用の礼拝堂。1階から見たところ。
実は後からぐるっと言って2階部分から見ることもできます。この天井画(三位一体)が素晴らしい。
こちらがその礼拝堂のメインのドアの鍵だそうです。
最初の広間にはマリー=アントワネットと子供達の肖像画や、ナポレオンの絵などが飾られてます。
長い廊下にも彫刻が壁沿いにあり、彫刻も非常に凝ってる。
目が眩みそうな部屋が延々と続く内部に圧倒されっぱなし
そしてここからが凄い。どこを見ても全てをバロック調の精緻な彫刻と、美しい天井画と、壁画と、調度品と…全てが豪奢で目の焦点が合わない空間が続きます。
まずはヘラクレスの間から。
この天井画に目を奪われますが、
この間は、このヴェネチアから寄贈されたパリサイ人シモンの食事という絵画を飾るためのお部屋。壁は大理石。
こちらはヴィーナスの間のルイ14世像(ローマ皇帝風の衣装で)
天井画が素晴らし過ぎてiPhoneのカメラで収まらない。
こちらはマルスの間かな。衛兵のための部屋だったそうです。
メリクリウスの間。ルイ14世の寝室だった場所。
アポロンの間
もう、既にここに来るまでに次々と天井やら天井と壁の継ぎ目やら壁やらシャンデリアやら全てが装飾され尽くしていてどこに注目したらいいのやら分からなくて
窓からの風景見て休憩したりしないともたないくらい。
しかし…ここで食傷気味になっている場合じゃない。ここまでは前菜のようなものなんです…!
メインはここ!鏡の間のあまりの壮麗さに腰を抜かします
さて、戦争の間に移ると、雰囲気がまた変わり、いよいよクライマックスな感じです。
この暖炉の上のルイ14世(ローマ皇帝風衣装で)の彫りも凄い。足元よく見たら立体的になってる。どれだけ全てに渡って完璧に凝ってるんだ。そしてその彫りの上の黄金の天使とかね。もう全てが凝りに凝ってるんですよ。
そして…いよいよ…鏡の間!もう世界中からの観光客が一斉にアングルに迷いながら写真撮りまくってます。
もう、うわあああああ…!って感じになります、マジでここは。
ここは宮殿の中央部なので見える庭園も真ん中の1番の見栄え。
そして次の王や王妃の寝室などを見てから、反対側から見た鏡の間。少し人が少なくなってました。
王や王妃の居室などなど
鏡の間という回廊を抜けると王や王妃の居室があります。
そしてこちらが王の寝室のベッド。
正直、私だったらここでは休まらないと思う。キラッキラ過ぎて交感神経が刺激される。
窓からの風景
そして王妃の寝室へ…フランス王妃といえばマリー=アントワネット(マリア=アントニア)があまりに有名ですが、彼女もここを使い、出産の際は貴族が集まる前で慣例として産んだとか…
そして貴族の間
戴冠の間に飾られる有名な絵画
そして戴冠の間と呼ばれるお部屋へ…
「鷲の軍旗の授与」ジャック=ルイ・ダヴィッド
「アブキールの戦い」アントワーヌ=ジャン・グロ
そしてこちらが「ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠」ジャック=ルイ・ダヴィッド
ルーブル にもこの絵がありますが、経緯がややこしくて、どちらもジャック=ルイ・ダヴィッドの作なのですが、最初にこのヴェルサイユに飾られてた絵が今ルーブル美術館に展示されていて、この絵はダヴィッド自ら模写したものなんですね。アメリカの富豪の発注を受けて制作したらしいですが、その後フランスに戻され、ここに飾られるようになっているとのこと。
勝利のマダムの大広間、王女の間など
窓からの風景。大分移動してきました。
ここらあたりからは、ソフィア・コッポラの「マリー=アントワネット」的なインテリアのお部屋が続きますよ。
そしてこの広大なんてもんじゃない巨大な庭園
とりあえずあまりにも煌びやかすぎる宮殿を出て、庭園の散策です。あまりにも広大なので一回では回りきれません。
ヴェルサイユの薔薇。
変なポーズ取っててすみません…でもこの宮殿の規模感を表す写真で私が写ってないのが他になかった…(当時はこういうブログやってなかったので)
あの向こうのほうにあるのは運河。この時はあっちの方までは行ってないです(もう宮殿に入ってから5時間、ヘトヘトでした)。後年、離宮(大小トリアノン)を見に行った時にあっちの方を散策してます。その記事はまた追々アップします!
庭園の方から見た宮殿。
とにかく、あまりにも全てが大きすぎる。
まだまだ離宮もありますが、この本宮殿と庭園の散策だけで5時間いってます…
これを見ると、フランス…半端ないな、さすがヨーロッパの中心(というのは当時、世界の中心みたいなもの)になるだけあるな、と平伏したい気分になりました。この時代は英王室を含めヨーロッパの王室の人たちはフランス語必須で、ロシア王室の人たちなどはロシア語よりフランス語が第一言語でした。
それにしても、まあこんな宮殿に住んでたら歯止めも効かなくなって革命も起きるほど財政も破綻するわな、って気にもなりましたね(笑)
ちなみに、絶対一度は訪れるべきヴェルサイユ宮殿ですが、ヨーロッパ中を回る方は順番に気をつけた方がいいかもしれません。ウィーンのシェーンブルン宮殿などはヴェルサイユを見た直後だとインパクト薄くなるかも(時間を置くと、そうでもないですが)
パリからヴェルサイユ宮殿への行き方
宿泊先によりますが、
- MontparnasseかSaint-LazareからSNCFでGare de Versailles-Chantiersから徒歩20分
- RER C線(各最寄り)でGare de Versailles Chateau Rive Gaucheから徒歩15分
という感じになり、大体徒歩を含めてパリの上記の各駅から35〜45分という感じです。
私はパリに慣れていない方、時間がない方にはツアーをオススメしたいですね。
→こちらのルーヴルとセットになったものなど
行列が長いですし、それに…この記事をご覧になればお分かりかと思いますが、全てがあまりにも煌びやか過ぎて、何をどう見たら良いのか個人では難しかったです(笑)オーディオガイドを全て聴いてると非常に長時間になりますし、あの声はやっぱり無機質すぎる。
ルーヴルもこのヴェルサイユ宮殿も、ガイドさんいたら有意義な時間になりそうです。
コメント