前回、首里城に入って、その異国情緒感溢れる城郭や、国王を前に一同が会したであろう御庭(中庭)の様子から、いよいよ南殿・番所から建物の中に入り、国王の執務室などを見学したところまでご紹介しました。

今回はいよいよ、煌びやかな正殿の様子を中心に、琉球王国の栄華を伝える首里城の様子をお伝えします。
まずは絢爛豪華な正殿2階、国王の玉座から
順路に従って進むと、眩いばかりの朱色と金色を主軸にした装飾の正殿2階部分にたどり着きました。
御差床(うさすか)と呼ばれる玉座があります。
まずは玉座を横から。椅子も立派ですが、柱の装飾がイイ!
柱や梁に描かれた龍が金を基調としてカラフル。
ディテールに渡って装飾に抜かりないのは、フランスのゴシック建築などにも通じる気がします。
この椅子の手前にあるのも大龍柱と行って、龍。とにかく龍だらけ。
王冠も展示されていました。
こちらは王印。17世紀のものだそうです。
正殿の構図模型。
正殿1階 少し落ち着いたインテリア、2階と同じ位置に玉座
経路としては2階から1階に降りてきた感じでした。1階では国王自ら政務を行ったり、儀式を執り行う場所だったようです。
この部分は上の2階の御差床(うさすか)と同じ位置にやはり御差床(うさすか)が設置されているのですが、装飾はややトーンダウンしています。
この部分が玉座になります。階段が見えるでしょうか?あの階段で2階の玉座に通じるようになっているみたいです。
玉座の横の部分は国王の子や孫が着座していたようですね。
北殿 政務の中枢機関。模型が意外と面白い
最後は政務の中枢機関だったという北殿です。また、冊封使の接待所でもあったそうです。ここは現代では沖縄サミットの時の晩餐会場として使われたそうです。
こちらにもあった日傘。休憩所的になっていました。すごくゴージャスですよね。欲しい…
そして面白いのが御庭での儀式の様子を模型化したもの。
こちらは正月元旦の朝拝の様子ですね。
こちらは確か、冊封使(中国使節)による王の就任を認める儀式だったと思います。
これ、韓国の時代ドラマでも似たような中庭というか広場の儀式あったな…と思ってしまいました。といっても沖縄の方も、韓国の方も、一緒くたにするなと思われるかもしれませんね(汗)
でも、中国に属する形を取っていると共通した形式があるような気がします。
外に出て城郭を楽しむ
有料エリアを出て、来た時と同じように城郭の様子を見ながら帰途につきました。
淑順門。国王やその家族が暮らす「御内原」と呼ばれる表門だそうで、櫓門、入母屋造、本瓦葺の造りになっています。
あの上に上ると展望台になってたかな…?昇ってないので定かではないです。
ここまで上って、「いいや」となった気が。
こういう木は本州では見ないですよね…
こちらは久慶門。かつては女性の通用門として使用されたようです。
というわけで、私が体験した首里城のレポはここまでですが、
今年(2019年)2月より御内原が新たに開放
国王とその家族が住まっていたという御内原が開放され、首里城の「奥の部分」を楽しむことができるようです。
江戸にもあった大奥のように国王や王子以外の男子禁制であった場所で、今回ご紹介して来た政務を行う場所と違った面白さがありそうですよね。
今年も機会があれば私も再訪したいと思っています。
今回首里城を訪れてみて、復元とはいえ、こんなにもしっかりと歴史の息吹を感じられる場所であることに感激し、またその歴史に触れることで沖縄に対する思いもより深くなったと思います。
こんなにも「本土」と異なる文化を持ち、別の王国としての歴史がありながら、先の戦争で日本のために甚大な犠牲を負わせたこと、真剣に考えなくてはならないと思います。
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