今回ご紹介する2都市は、あまりフランスの観光の中では上位にくるところではないのですが、パリからも車で2時間ほどで行けて、ノルマンディー地方というパリとは違う雰囲気を感じられるオンフルールとル・アーブルです。
近くにはジャンヌ・ダルクが眠るルーアンや、モネが描いた崖で有名なエトルタがあります。
正直、それらの地に行くついでに寄ったところでもあるのですが、通り過ぎるには惜しい!という場所でもあるので、ご紹介したいと思います。
絵画のような旧港が美しいオンフルール
オンフルールはセーヌ川河口の左側に位置しています。
あのパリのセーヌ川がここまで繋がっているんですね。
イングランドとの百年戦争で戦略上重要な地点としてシャルル5世などにより保護され、栄えました。しかし14〜15世紀にはイングランドに支配されていた時期もあります。
木枠建築が素敵な市庁舎と街並
こちらはオンフルールの市庁舎。北フランスやドイツ、イングランドに見られる木枠の建築がかわいいです。
市庁舎付近の街並みも中世〜近世の雰囲気が残っていてとても素敵。
市庁舎を正面の至近から。
モネなど印象派の画家を生み出した旧港
こちらが旧港の様子。とても絵になりますよね。モネやブーダン、クールベといった印象派の画家がよく描いた場所で、特にモネはここの作品がきっかけで有名になっていったとか。
旧港近くのレストランで食事
その旧港で取った食事。フランスの港町では牡蠣など貝を白ワインで。
ノルマンディー橋 世界最長級の斜張橋は2143.21m(中央径間長は856m)
オンフルールに泊まって翌日はノルマンディー橋を渡ってル・アーブルへ。
1995年の開通時は斜張橋(よくわかりませんが、塔から斜めに張ったケーブルを橋桁に直接つなぎ、支える構造の橋だそうです)としては世界最長となったそうです。
その記録を1999年に開通した日本の多々羅大橋が破り、今は香港、中国、ロシアに更に長いのができて世界5位ということです。
この坂になってる径を走り抜けるのが気持ち良かった記憶。
ル・アーブル:フランス第2の港湾都市。
さて、オンフルールからノルマンディー橋を渡って北側にあるル・アーブル。
セーヌ川右岸の河口に位置します。
大西洋に臨む大きな港湾都市で、マルセイユに次ぐ規模です。
ユネスコ世界遺産にも登録されたオーギュスト・ペレに再建された街
ル・アーブルを調べてて今知ったんですが、この街は「コンクリートの父」と呼ばれたオーギュスト・ペレによって戦後再建された年として、世界遺産に登録されたんだそうです(2005年)。
知らなかった…
というのも、ここはドイツ軍に占領されていたため、ノルマンディー上陸作戦によって英軍がめちゃめちゃ攻撃することとなり、壊滅状態になったそうなんです。おお。あのノルマンディー上陸作戦(英語ではD-dayと言うんですが、フランス語ではJour-J)。
にしても、フランスを破壊したのはドイツ、と思うけど、実際には英軍だったりするんですよね…(ナチスドイツへの攻撃なのですが)。
こちらが、オーギュスト・ペレによってデザインされたサン=ジョゼフ教会。
アンドレ・マルロー美術館 印象派の作品が集結
この美術館はフランスでもオルセー美術館に次いで2番目に印象派の作品が集められています。印象派好きなら見逃せないですね。
モネの作品もたくさん展示されています。
コルディエの彫刻。
晩ご飯は魚のスープにカスレ
この日のことは結構覚えてます。同行者に、典型的なフランスの大衆?料理を食べろと結構強制されたのです。ちなみにフランスでは各々注文した料理をシェアはあまりしません。
こちらが前菜として頼んだ魚のスープ。ちょっとドロっとした感じですが、口に運ぶと、なるほど魚の風味がします。日本人も結構好きな味かも。これはノルマンディーの都市ならではなのかもしれないですね。海の街だし。
で、基本的にフランスではスープにパンとかつけて食べるのは行儀が悪いのですが、この料理の場合は、この固めのパンをちぎってスープの中に入れて食べろと言われました。
確かにスープでひたひたになったパンとスープをスプーンで一緒に食べると美味しい。
が、これで結構お腹いっぱいになっちゃうんですよ!前菜なのに…
で、きたカスレ。基本的には南西部の料理だそうで、なぜ北の町のレストランでこれを食べろと強制してきたのか謎ですが、おそらくこのお店が結構有名だったのだと思う。
ここのカスレはソーセージとインゲン豆でした。
日本人がフランス料理と聞いて思い浮かべる、ちょっと気取った料理とは違って、ちょっと大味なところもある、でも美味しい!という料理ですが、何しろボリュームがすごい。
結構残す羽目になって残念だった記憶…
ル・アーブル ビーチ La Plage du Havre
そしてこの大西洋に面したビーチは日没時の散歩にぴったり!なかなか幻想的な風景を味わえました。
フランスのビーチにはこういうプレハブ?みたいな建物が並んでることがありますが、これは着替えて荷物を置いとくための場所で、家ごとに借りてるんだか所有だかしてるんですよね。
実はこの2年後にも再訪してまして(2016年)、ちょうど音楽祭みたいなのが行われていました。
その様子を動画に撮ってました。同行者が映り込んでる部分をカットしたりしてて途切れ途切れですが、こんな雰囲気で、海風と音楽、この時間帯だと涼しくもなってて(日本の夏みたいな蒸し暑さがない)とても気持ち良かったんですよ。
フランスの港町はやっぱりいいなあ〜
モンサンミッシェルのツアーにオンフルール立ち寄りが組み込まれてるのもオススメ!
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