これは、2019年8月の出来事で、書こうか書くまいか今まで迷っていたのですが、ちょっとネタとしては捨て置けないと思いまして書くことにします。
これは今でも私の中で何だったんだろうと思うことで、そして彼らの真意もよくわからずにはいるのですが、友情は本当だと思っています。
そして最初に書いておくと、
(私が写っている写真をメール宛に送ってもらったことが1度だけあります)
私はこの寺の教義とかにあまり興味がないので、今回はその寺の成り立ちとかはあまり調べて書いたりせず、ただただ起こったことと、その時の自分の心情や、
これはある意味「カルチャーショック」だな、と思ったというところを書いていきたいと思います。
ある朝、アユタヤに連れて行ってもらうつもりが…
まず、この日、私はイングランド 留学時代の友人の彼女(事実婚のような関係と思います)に朝、車で滞在先まで迎えにきてもらっていました。
その友人は、留学中、時々夜の12時くらいまで大学の図書館で勉強した時に、滞在先が近いので送ってもらうことが多く、大変お世話になっていて信頼しています。
MBAというハードなコースにいたので、図書館のあちこちに散らばってるクラスメートと時々お菓子を交換したり、コーヒー飲みつつ休憩したり、そういう中で仲間意識のようなものは何年経ってもあり、特に彼は誰に対しても本当に親切で、タイ人のイメージそのままに常に微笑んでいたので、誰からも信頼されてます。
そして最近はビジネスに成功してタイではちょっとした有名人にも。
そしてその彼女とも彼らが日本に来た時に会っていて、バンコクの観光でも友人が出張で来られない時でも一人で連れて行ってくれたりと、非常に親切でした。


私はアユタヤはさすがにバンコクから遠いので、自分で現地ツアーなり利用していこうかなと考えてたのですが、彼女が車で連れて行ってくれると言ってくれ
「え、いいの?」
と思いつつ、お言葉に甘えることに…
そして朝8時に迎えに来てもらい、車の中で
「まず最初に、モダンな寺に行くね」
と彼女のスマホで寺院のwikipediaを英語で表示され、渡されました。
この時点で「???アユタヤに行くのでは?」と思ってたのですが、アユタヤに行く前にある、現代建築の寺院をちょっと見学するのかな、と解釈しました。
実はなのですが、彼女の方はそんなに英語が得意ではなく(一般タイ人よりは全然話せる方だと思いますが)、何か色々聞くと、答えるのに翻訳アプリ使ったり、友人に電話してくれたりするので、運転中の彼女に追及しづらいと思ったのです。
そして何やら巨大な施設の中の駐車場へと入っていき、何か近未来風な建物に潜入していくことになったのです。
そして謎の超巨大で謎のオブジェがある宗教施設、そして「ガイドさん」が2人現れ…
エレベーターで地下の駐車場から上がると、まず目に入ったのがこのオブジェです。
この時点でも、私の頭の中は「?」マークでいっぱいでした。
正直、私の中では
という固定観念がありました。なのに、
と、超近代的な建設。
「?」状態の私でしたが、友人の彼女が「2人の英語が話せるガイドが来るから」と言っていた通り、50歳くらいの女性と、もう一人20代〜30歳くらい?と思われる女性が白装束でやってきました。
とてもにこやかで親切そうな感じでしたが、正直このシチュエーションを怪しみ始めてる私がいました。
そして何でガイドさんがアレンジ済みなのかも私にとっては意味がわかりません…
そうこうするうちに
「とりあえず、こちらで寺院の映像を見ましょう。既にスペインからの人たちもいるのです」
と映像室に案内され…
ここで見たのは、この寺院の創設者の、瞑想を広めるに至った経緯や寺院の成り立ち、そして最後に瞑想を試みるというものでした。
実際、「え…これ何なの?何を見せられてるの?私」と訝しんでる私も、最後の瞑想のところではそれなりにヨガの最後の屍のポーズ(ヨガをやったことある人ならご存知と思いますが)を取ってる時のような心地よさを感じたのは覚えてます。
ちなみに映像室で一緒になったスペイン人グループは既に白装束になっていました。
映像が終わると、アンケートのような用紙に答えるよう促されました。この宗教をどこで知ったかとか、そういう一般的な質問のほかに、最後の方に、瞑想してる中で太陽が見えたか、とか割と具体的に瞑想体験について問われました。提出しても、それを読んで改めて質問されたりした記憶があります。
映像室を出ると、確か
正直、もうどうしたらいいんだろうと思い、彼らの目を盗んで?日本語や英語などで時々iPhoneで検索。そしてたまに全然別の友人などに
「今バンコク郊外にあるセクトの超巨大施設にいるんだけど、どうしよう。検索して」とテキストしたりしてました(笑)
お手洗いも日本のようにウォシュレットだった。
白装束に着替えさせられ、カートに乗り、ガイドされる
メールアドレスの登録などが終わると、こちらの部屋に案内され、試着室のようなところで着替えを促されました。
え…何で着替えなきゃならないの?
とは思いましたよ、もちろん。でもさっきの映像室にいたスペイン人グループも着てて、何だかマストみたいなんですよね。
そして試着室の中でちょっと前に検索した中からこの寺院に関する日本語ページを斜め読みして「カルトではない」と知り、とりあえず安堵して腹を括る私。
ええ、もう腹括りました…
それでも私の顔は引きつっています(笑)
このカートに乗り、運転する人ともう一人、色々本をめくったりしながら色々説明してくれる人と2人いました。
2人とも流暢な英語でした。タイは私の感覚ではそんなに英語が通じる国ではないので、おそらくかなり教育レベルが高い人たちだと思われます。
ここで私は思い切って聞いてみました。
と、割と天然な感じを出しつつ訊いてみました。
すると、年配の方の方に穏やかな笑顔で
「それはおいおい説明しますね」
とかわされました…
4km2(東京ドーム70個分)の超巨大施設
とりあえず、巨大です。ほんとうにそんじゃそこらの街とかより大きいです。
まず「うわ」と思うのがこちらのお堂の上にある、経典を模した巨大オブジェ。パーリ語とタイ語で書かれてるそう。
それからも次々とありえないくらい広い敷地を見学。
確か、ここに出家した人が住める施設がありました。ご飯とかももちろん出るみたい。
ここらあたりも全部敷地です。ほんとに一つの町より大きい。
そしてピラミッドのようなオブジェが…
こちらの大きな金色のピラミッドも何かセンターのようになってるようです。
ここにいた孔雀も何かのシンボルとして捉えられてるみたいです。
孔雀と金色ピラミッド。これは絵になります。
それからカートはメディテーションセンターに向かいます…
メディテーションセンターにあったオブジェ。
確か瞑想中にこういうのが浮かんでくることが大事みたいですね…
とりあえず、ところどころに意味ありげに色々アブジェがありました。
そしてあちらに見えるのがメディテーションスタジアムでした。この日は僧侶が集まるイベントだかで、遠くから見るだけでしたが、あの金色の屋根は無数の金色のブッダが並べられているんだそうです。
ちなみに日本円で数万円?だったと思うけど、いくらか払うと、一体の仏像をあそこに並べてもらえるんだとか…
そしてメディテーションセンターですが、スタジアムと合わせて100万人を収容できるんだそうです…
100万人って北欧国家の首都人口より多い…
そしてですね、ずっと読経?っぽいトーンの音が鳴り響いていて、そのせいか意識も「とろ〜ん」としてきちゃうんです。心地いいんですけどね。
そして1時間ほどのカートでの見学を終えて、出発したところに戻りました。
戻った後は着替えて、また何かアンケートに答えて、ポストカードやパンフレットみたいなものを貰い、帰途につきました。
寄付箱みたいなのはあり、友人の彼女が入れてたので、私もガイドさん二人に案内してもらったことなので100バーツ(多分少ない、350円くらい)入れときました。
見学してみて…強い勧誘はないので、変わった観光として良かったかも?
…と、当初はドン引きの私でしたが(ちなみにこの後、無事アユタヤには連れて行ってもらえました)、まあこうしてみると、かなり珍しい施設を見学できたということで、それなりに興味深いところはあったかな、と思います。
正直、最初は
と、正直友人の彼女、そして友人自身(その場にはいなかったのですが、私を連れて行く計画は知っていて積極的な感じだったので)の真意を疑いました。
で、どうやら彼女は元々、この寺で無償で活動してたみたいで、要するに信者なんですが、おそらく友人も一緒に信者になったのかな、あんまり経緯を訊いて、「興味あるのか」と思われても困るので(とりあえずサラサラ流しました)よくわからないんですけどね…
ただ、まあその後はこのお寺からも、友人たちからも何か勧誘されたりはしてないので、
何だったんだろう?
とは思うのですが、おそらく特に彼女が敬虔な信者で、
だけなんですよね…(笑)
まあ確かに、「観光として行く寺=古い」というのは固定観念で、東京なんかで新しい商業施設ができたら観光として行って、その新しさやスケールの大きさに目をみはるのと同じような感じで、こんな近未来的かつ超巨大な寺を楽しんでもいいわけです…
ちょこっと調べたところによると、カルト的な要素はなく、瞑想によって皆んなで平和になろう、的な。
確かに瞑想は気持ちいいんだろうと思うんですけど、あの巨大施設の資金源とかを思うと、ちょっと信者にはなりたくないなと(笑)
信者は格差社会のタイにあって高学歴、高収入層らしく(友人たちはまさに)、自発的に皆さん高額なお布施をなさってるそうで…
ちなみに日本にも進出してるみたいです。
まあ、日本人的にはこういうやり方をされると
と気色ばんでしまうと思うんですが、まあこれって
だと思うんですよね。
つまり、日本では…新興宗教によるあらゆる事件がありましたので、新興宗教というもの全般に対して自然に警戒心というものがあります。
でもおそらくタイって、日本がここ何十年かで経てきたようなカルト的な事件があまりないんじゃないかなと思うんですよね。
実はこのタンマガーイ寺院はマネーロンダリングなどの疑惑はあるみたいで、そこも「うーん」と思ってしまうところではあるのですが、
まあそれは置いといて、あくまで富裕層が喜んでお布施をしているだけであって、強要したりとか洗脳したりとかはないみたいなので、日本であったようなカルトとは違うということらしいですね。
とりあえず、そういうタイにあって、彼らには我々が持つ懸念とか想像できないんじゃないかなと思います。
つまり、
っていう、日本なら当たり前の発想が全く彼らにはなさそうってことなんです。
とりあえず、その後は特に何も言ってこないし、今現在も彼らのいるバンコクとは離れてサムイ島にいるのですが、色々心配してテキストしてくれたりして、友情は疑っていません。
でも改めて…
と思ったのでした。
とりあえず、多くの方には特におすすめもしませんが、もしこういう変わったところに行ってみたいと好奇心をお持ちの方がいらっしゃったら、
と言っておきたいと思います。
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