この夏にタイに行くと決めたのは6月。
イングランドに留学していた時に、とても気のいいタイ人のクラスメートがいて、大学の図書館で夜遅くまで勉強した時など、アコモデーションまでの道がやや怖かったので一緒に帰ってくれるなどしてました。
そういえば久々に会いたいしな〜、とバンコク行きを決定。
それでバンコクで何する?という話の中で、強く勧められたのが「今、東京に出店したらしいカオマンガイの本店で絶対食べて欲しい」ということでした。
で、バンコク滞在中のある日、出張でバンコクを離れている友人が世話焼きの性分なので、自分や彼女がアテンドできない日、何するのか何してるのか心配してくれて(笑)「あのカオマンガイの店、調べたら君の泊まってるコンドから近いから行ってみたら」と強く勧められました。
そうまで勧めるなら行くしかあるまいよ。
カオマンガイとは
これは東南アジアで広く食べられている料理だそうで、シンガポールなど華人の多いところでは「海南鶏飯」と呼ばれているそうです。
タイ料理といえば唐辛子など使われていて辛いというイメージですが、これは鶏を煮込んで、その煮汁でご飯を炊き、一緒に出てくるという優しい味。お店による違いはタレが大きくなるようです。
プラトゥーナムエリアにある店へ
私が泊まっていたのはペッチャブリとマッカサンというエリアのあたりなのですが、

見てみると徒歩で20分という感じでした。
日本人(東京人?)的には全然歩いて行ける距離なので、歩いて行くことにしたのですが、道路を渡るタイミングとか色々でちょっと怖いなあと思いつつ。
こういう感じの通りですが、
見上げると近代的かつユニークなデザインのビル。この混ざり具合、勢いあるアジアって感じで好きです。
タラート・ネオンの向かい
このタラート・ネオン(Talad Neon)は、2016年末にできたナイトマーケットだそうです。何やらこっちも面白そうだなあ、と思いつつ、今回の目的のお店に向かいます。
通りを渡るのは鉄橋ですね。バンコクはなかなか安心して渡れる横断歩道がない。
で、道を渡ってしばらく歩くと、ありました、ありました。
通称「ピンクのカオマンガイ」、行列必至の超有名店
とりあえずここかな、と確認しつつ。左手の人たちは並んでる人たち。ここの列はこのように通行人の邪魔にならないようになってるみたいです。右手に見える屋台は持ち帰り用。持ち帰りの時はこっちで注文です。
というわけで並びました。一応、と思って最後尾の人に「中に入るのに並んでるんですよね?」って聞いたら、無言でコクコク頷かれました。彼女たちは中国語でスマホ見てたので、同じく観光客みたい。
並んでる間に、見えたのがミシュランからの証明書?ちょっと小さくてわかりづらいですが、中の壁に掛かってる額入りのがそうです。まあ、ミシュランに載ってるって何だか乗せられちゃうんですよね(笑)
大体15分ほど並ぶと、店員さんが人数を確認してきましたので、一人、というと、しばらくして、後ろの2人を案内しつつ、私には待って、と言います。えっ、反対ならわかるけど何で?と思いつつ怪訝な顔をしてると(海外にいると、ちょっと主張モードになると言いますか、待ってるとほっとかれるというのが私の中に染み付いてしまいました)、呼ばれた2人(タイ人の中年男女)が、「自分たちとテーブルを相席にしよう」と言ってくれました。
というわけで着席、カオマンガイの普通サイズを注文
親切そうで、少し英語の話せるタイ人カップル(夫婦の雰囲気ではなかった)と相席して、メニューを見ながらも、注文するものは決まってるので、カオマンガイの普通サイズを注文。40バーツ(約140円)って、バンコクの外食基準からしても結構安い。日本でいうなら吉野家みたいな。
席のそばには仏壇的なものが。
実食。実は初めてのカオマンガイ(海南鶏飯も含め)
まず、スープとタレが運ばれてきました。
このスープは鶏を茹でた際の出し汁なのだそう。それはいい出汁出てるでしょう、と一口飲んでみると、確かにすごくいいダシ出てる。これは確かに日本人に向いている味。地味なんだけど深い出汁ってところがほっとする。
このタレはカオマンガイにかけるもの。現地の醤油ベースにニンニクと唐辛子が混ざってる感じです。
相席していたタイ人の女性が、いかにも初めてっぽくてキョロキョロしてる私に「そのタレをかけるのよ」って教えてくれたりしたので、運ばれてきた状態のを撮り忘れました(笑)
とりあえず、タレを少しかけてみたところ。
最初はタレを何もかけずに鶏肉を食べてみたところ、ん?味がない。ご飯も、食べてみると鶏出汁の風味を感じましたが、とても味が薄い。
そこで、このタレを少しずつかけて試してみましたが、そうすると一気に濃い味になり、鶏肉の柔らかさと相まって、美味しいです。
ただ、この時は「うーん、そこまで並ぶほど?」と思ってしまいました。そしてカレーとか、ガパオライスの方が好きかなあ、とこの時は思ったんですね。今ひとつパンチがないと言いますか。
で、私、あまりタレをいっぱいかける、という習慣がないんですね。フレンチのソースとか、そういう感じだとたっぷり美味しく食べるのですが、とんかつのタレとか控えめにつけるのが好き。なので最初は「タレなしだと、あまりにも味がないなあ」なんて思っちゃいました。
ところが…
なぜか病みつきになる?
翌日、ふと気づいたら私はこのお店に戻っていました(笑)
なぜ?パンチがないとか味がないとか思っていたのに…
なぜかはわからないけど、あの優しいあっさりとした味わいにタレの組み合わせが、どうもじんわりとハマる味だったみたいなのです。
この時は、持ち帰りにすることにしました。持ち帰りの方がコンドで自由に食べられるしビールも飲めるし(店内でアルコールの提供はなし)、こっちの方がいいかもしれません。
今回は、largeサイズにしてみました。それでも60バーツ(210円くらい)
汁物は、この強度強めの袋に入ってきます。これ、頑丈なので漏れることはありません。そして輪ゴムの止め方も不思議で、外すのはピッとすぐ外れるようになってるんですが、すごくしっかり止められてるんですよね。
タレとスープが袋に入れられて提供されます。
これが開けたところ。
タレを半分ほどかけてみました。私はこれくらいかけるのが好みかな。終盤、もうちょっとかけて食べてみましたが、ご飯があまり黒くなるほどかけるのは好きじゃないですね(でも前日に相席したタイ人カップルの男性はそうしてました)。
ちなみに帰りに屋台でフルーツを購入
確かスイカは20バーツでパイナップルは40バーツでした。
お皿に出してみると結構な量。
パイナップルも美味しかったです!
こうしたら良かった。
一口食べて、「!」とハマったわけではないですが、この後サムイでも地元で人気のお店などで食べたりして、じわじわとハマってきました。
やはり「出汁」という日本の和食の真髄でもある概念が生かされてる料理ということで、日本人がハマりやすい味なのではないでしょうか。
私が悔やまれる点は「チキンの追加」という発想がなかったことです。
あまり極めてませんが、一応糖質制限ということを心がけていて、できればおかずを多めに、ご飯を少なめにしていきたいと思うので、ちょっとその習慣からして、鶏肉とご飯のバランスが…と思ってしまいました。
そしてレギュラーだと少ないので持ち帰りの際はラージにしてしまったのですが、それよりレギュラーのままでチキンを追加すれば良かった。
ちなみに、タイに行く前はグリーンカレーがタイ料理では一番美味しいよね!と思っていたのですが、やはり本場タイで過ごしてみて、好きなタイ料理増えました。
今、このお店の支店が渋谷にあるそうです。
あと、家でも作れそうですね。
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